皆さまこんにちは。
大阪府堺市に拠点を置き、関西を中心に排水処理設備の保守・修繕をはじめ、電気・配管・計装工事など一貫して対応しているエスプラントサービスです。
工場排水の“適切な処理”、本当にできていますか?
製造業において、製品そのものに関する品質やコスト改善には積極的に取り組んでいても、「工場排水の処理体制」には長年手を付けていないという企業は少なくありません。
「ちゃんと処理している」「法律は守っている」としても、その運用方法が“適切”かどうか、そしてコストや業務負担の観点で最適化されているかを定期的に見直している工場は、まだ一部にとどまります。
この記事では、工場排水の処理に潜む「見えないコスト」や「属人化のリスク」、そして「適切な処理によるコスト最適化」の考え方について、3つの視点で解説します。
工場排水について悩まれているか方参考になれば幸いです。
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1. 不適切な処理が引き起こす“見えないコスト”
まず押さえておきたいのは、排水処理が「物理的にできている」ことと「適切に行われている」ことは別物だということです。設備が稼働していて排水が流れていても、それが以下のような状態であれば、見えないコストが積み上がっている可能性があります。
● 薬品の使い過ぎ
例えば、中和・凝集処理に使う薬品が過剰投入になっていませんか?
処理効果が安定しないからといって薬品の量を増やして対応している場合、薬品費だけで月数万円〜数十万円のロスが出ていることもあります。
● 電気代や機器運転のムダ
ブロワやポンプが常時フル稼働している状態も注意が必要です。
必要以上の運転は電力消費を増やし、機器寿命を縮める原因にもなります。
● 排水基準超過のリスク
処理が十分でないと、BOD・SS・pHなどの排水基準を満たさない恐れも。
実際に基準を超過してしまえば、罰則や改善命令、信用低下につながります。
このように「処理できてはいるが、無駄が多い」状態では、目に見えにくいコストやリスクが蓄積していくのです。
2. 属人化と手間が、業務負担を増幅させる

排水処理業務は専門性が高く、設備ごとに癖もあります。そのため、処理プロセスを熟知した一部の担当者に業務が集中しがちです。これが属人化の典型例です。
● ベテラン頼みの処理運転
処理フローが完全にマニュアル化されておらず、「あの人にしか分からない」状態になっていませんか?
その担当者が休んだり異動したりすれば、処理が安定しない・異常に気づけないといった問題が起こります。
● 日常点検・水質分析の煩雑さ
機器の点検、pHや濁度の測定、記録帳票の作成など、排水処理にはこまごまとした業務が多く存在します。
それらが手作業や現場判断に依存していると、業務負荷は増大。品質や処理精度にもバラつきが生じます。
● 人手不足とのダブルパンチ
加えて、製造現場の人手不足が深刻化するなか、排水処理まで手が回らないという工場も増えています。
人材が限られている以上、「本来集中すべき業務」に人を割くためにも、排水処理業務の軽減や外部委託の検討が求められます。
3. 適切な処理とコスト最適化の両立は可能か?
「コストを下げる」と聞くと、どうしても「処理レベルを落とすことになるのでは?」という不安を感じるかもしれません。
しかし実際はその逆で、処理方法の見直しによって“品質もコストも改善できる”ケースが多く存在します。
● 処理プロセスの最適化事例
ある工場では、薬品選定の見直し+散水方法の改善により、月間薬品費を30%以上削減できました。
また、沈殿槽内の滞留時間を見直すことで処理安定性が増し、再処理の手間や異常値の発生が激減した例もあります。
● 外部の専門家による診断でムダを発見
「外注すると高くつく」と思われがちですが、外部業者によるスポット診断や提案の活用で、コスト構造や運転管理の“見えないムダ”を見える化することが可能です。
コスト削減だけでなく、現場の負担軽減や、担当者の育成時間削減にもつながるため、工場全体の生産性向上にも直結します。
結論:処理コストと業務負担を減らす第一歩は、「現状把握」から
「問題はないはず」と思っている排水処理設備こそ、実は改善の余地が大きいというケースは少なくありません。
排水処理の最適化は、設備の入れ替えだけが答えではなく、処理フロー、薬品、管理方法、人材配置など、総合的な見直しによって改善できるポイントが多数あります。
その第一歩は、「現状を正しく把握すること」。
そして、必要に応じて、排水処理のプロである外部業者のサポートを受けることです。
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