こんにちは。
エスプラントサービスで食品工場の排水処理設備の点検・保守を担当している現場スタッフです。
今回は、現場でかなりの頻度で聞かれる質問
「汚泥濃度ってどれくらいがいいんですか?」
について、レポート形式にまとめてお届けします。
■ よく聞かれる質問①
「今の汚泥濃度、高い?低い?」
点検に入ると、まず聞かれるのがこれです。
実際の会話はこんな感じです。
「MLSSが4,000なんですけど、これって高いですか?」
「3,000くらいって聞いたことあるんですけど…」
■ 現場での回答
結論から言うと、
「数値単体では判断できません」とお答えしています。
少し拍子抜けされることもありますが、理由があります。
■ なぜ汚泥濃度は“単体で判断できない”のか?
汚泥濃度(MLSS)は重要な指標ですが、それ単体では状態を正しく表しません。
現場では、必ず以下とセットで見ます。
・BOD負荷(流入水の強さ)
・SV30(沈降性)
・DO(溶存酸素)
・汚泥の色・状態(見た目)
■ 例えばこんなケース
ケース①:MLSS 4,000mg/L(高め)
・SV30:良好
・汚泥:締まっている
・処理水:問題なし
👉 → 問題なし(むしろ安定)
ケース②:MLSS 3,000mg/L(一般的)
・SV30:膨化気味
・汚泥:ふわふわ・沈まない
・処理水:悪化傾向
👉 → 要注意(数値は正常でも中身が悪い)
■ よく聞かれる質問②
「じゃあ、どれくらいに保てばいいの?」
これも非常によく聞かれます。
■ 現場での回答
👉 「設備と負荷によりますが、目安は2,000〜4,000mg/L」
ただし、
👉 「“維持すること”より“状態を見ること”が大事です」と必ずお伝えします。
■ 実際の現場対応①:汚泥濃度が上がり続ける
ある食品工場では、こんな相談がありました。
「最近、汚泥濃度がどんどん上がってるんですが大丈夫ですか?」
■ 現場確認すると…
・MLSS:5,500mg/L
・SV30:悪化(沈みにくい)
・曝気槽:茶色泡あり
👉 典型的な“過剰汚泥+状態悪化”
■ 対応内容
・余剰汚泥の引き抜き量を増加
・一時的に負荷変動を確認
・曝気状態の調整
■ 結果
・MLSS:4,000付近まで低下
・沈降性改善
・泡も減少
👉 「濃度を下げた」ではなく「状態を戻した」が正解
■ 実際の現場対応②:汚泥濃度が低すぎる
逆にこんなケースもあります。
「最近、処理水が悪いんですが汚泥濃度が低いのが原因ですか?」
■ 現場確認
・MLSS:1,200mg/L
・汚泥:薄い・活性弱い
・DO:高め(=食べる菌が少ない)
■ 対応
・余剰汚泥の引き抜きを停止
・負荷に対して菌量を回復させる
・必要に応じて種汚泥投入検討
■ ポイント
👉 汚泥は“多すぎてもダメ・少なすぎてもダメ”
■ 現場で意識していること
■ 「数字」より「バランス」
私たちが現場で一番重視しているのはこれです。
汚泥濃度はあくまで“指標の一つ”。
本当に見るべきは、食べる量(負荷)、食べる菌(汚泥)、食べた結果(処理水)
このバランスです。
■ よくある誤解
最後に、現場でよくある誤解をまとめます。
× 汚泥濃度は高いほど良い
→ 過剰汚泥でトラブルの原因になります
× 目標値に合わせればOK
→ 状態が悪ければ意味がありません
× 数値だけ見れば管理できる
→ 現場確認(見た目・臭い)が不可欠です
■ まとめ
食品工場の排水処理において「汚泥濃度」は重要な管理指標ですが、
👉 単体ではなく“状態とセットで見る”ことが重要です。
■ 関西の食品工場で判断に迷ったら
・今の数値は適正なのか?
・汚泥の状態が良いのか悪いのか?
・引き抜き量は合っているのか?
こういった判断は、経験がないと難しい部分でもあります。
エスプラントサービスでは、現場ごとの負荷や設備に合わせて
「数値+現場状況」を踏まえた最適な運用提案を行っています。
少しでも気になる点があれば、お気軽にご相談ください。
☎ お電話でのご相談も受け付けております 072-260-1901
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