スカム・汚泥・フロックの違いとは?注意点や対策を徹底解説

皆さまこんにちは。

大阪府堺市の水処理設備エンジニアリング、㈱エスプラントサービスです。

関西・東海エリアを中心に水処理設備の保守・修繕をはじめ、電気・配管・計装工事まで一貫して対応しています。


排水処理設備の管理をしていると、「スカム」「汚泥」「フロック」の違いが混同してしまうことはありませんか?

実は、スカム・汚泥・フロックは発生する場所も原因も対策もまったく違うものです。

いずれも排水処理では日常的に発生するものですが、


・スカムが増えて困っている

・汚泥を引き抜かないとまずい

・フロックの状態が悪い


といった状態や違いを正しく理解していないと、間違った対応をしてしまい、設備トラブルやコスト増加につながることもあります。


この記事では、スカム・汚泥・フロックの違い、それぞれ注意すべきポイントや現場でできる具体的な対策をわかりやすく解説します。



■ スカム・汚泥・フロックの違いとは?


まずは3つの違いを簡単に整理します。



簡単に言うと、


スカム=浮いて問題を起こすもの

汚泥=集まった微生物全体

・フロック=微生物の理想的なかたまり


というイメージです。



■ フロックとは?


フロックは「良い微生物のかたまり」


フロックとは、排水中の有機物を分解する微生物が集まった小さな塊のことです。

活性汚泥法では、このフロックが正常に形成されることで、


BOD低減

COD低減

SS除去


などが行われます。

つまり、フロックは排水処理において非常に重要な存在です。


良いフロックの特徴


正常なフロックは、


茶色っぽい

適度な大きさ

沈みやすい

水が透明気味になる


という特徴があります。

逆に、


バラバラ

白っぽい

粘つく

浮きやすい


場合は、微生物状態が悪化している可能性があります。



フロックで気をつけるポイント


■フロックが壊れると水質が悪化する


フロックは非常に重要ですが、環境が悪化すると簡単に崩れます


例えば、


曝気不足

pH異常

高負荷流入

栄養不足

薬品影響


などです。

フロックが壊れると、


沈殿しない

SSが流出する

水が濁る

処理水が悪化する


といった問題につながります。


■糸状菌が増えることもある


フロック異常で多いのが糸状菌です。

糸状菌が増えると、


汚泥が膨らむ

沈降性悪化

発泡

スカム増加


につながります。

曝気槽で泡が増えているときは注意が必要です。



フロックが発生しやすい槽


■曝気槽


フロックは主に曝気槽で形成されます。

ブロワから空気を送り込み、微生物が有機物を分解することで形成されます。

そのため、


DO

MLSS

水温

負荷変動


の影響を大きく受けます。



フロックの現場対策


■DO管理を行う


酸素不足はフロック悪化の大きな原因です。


ブロワ確認

散気状態確認

DO測定


を定期的に行うことが重要です。


■急激な負荷変動を避ける


高濃度排水が急に入ると、微生物がダメージを受けます。

そのため、


調整槽管理

流量平準化

一気流入防止


が重要になります。



■ 汚泥とは?


汚泥は「微生物が集まったもの」


汚泥とは、排水処理で発生する微生物や有機物の集合体です。


フロックも汚泥の一部ですが、

フロックが集まり、沈殿し、増えていったものが汚泥というイメージです。



汚泥は必要だが増えすぎると問題


活性汚泥法では、汚泥は必要不可欠です。

しかし、


・増えすぎ

・古くなりすぎ

・引抜不足


になると問題が起きます。



汚泥で気をつけるポイント


■処理能力が低下する


汚泥が過剰になると、


酸素不足

微生物バランス悪化

沈殿不良


が起きます。

結果として、処理水悪化につながります。


■汚泥処理費が増える


汚泥は産業廃棄物として処理する必要があります。

つまり、


・脱水費

・運搬費

・処分費


が発生します。

汚泥管理は、コスト管理にも直結します。



汚泥が発生しやすい槽


■曝気槽

微生物が増殖するため、汚泥量も増えます。


■沈殿槽

沈殿した汚泥が集まる場所です。

ここで引抜不足になると、


汚泥腐敗

浮上

SS流出


が起きます。



汚泥の現場対策


■定期的な引抜き


最重要ポイントです。


MLSS確認

SV30確認

引抜量調整


を行うことで安定運転につながります。


■曝気量を適正化する


曝気不足になると汚泥状態が悪化します。

逆に曝気過多でもフロック破壊につながります。



■ スカムとは?


スカムは「浮いてくる不要物」


スカムとは、


・油脂

・泡

・軽い固形物

・微生物死骸


などが水面に浮いたものです。

つまり、排水処理においては基本的に「増えすぎると困るもの」です。



スカムで気をつけるポイント


■配管・ポンプ詰まり


スカムは付着性が高く、


・配管

・ポンプ

・フロート

・センサー


に付着します。

その結果、


液位異常

ポンプ停止

オーバーフロー


などが発生します。


■臭気が発生する


スカムは腐敗しやすいため、


硫化水素

腐敗臭


の原因になります。

夏場は特に注意が必要です。



スカムが発生しやすい槽


■原水槽・調整槽

油脂や固形物が多く流入するため、スカムが発生しやすい場所です。


■加圧浮上槽

浮上分離を行うため、構造的にスカムが集まります。


■曝気槽

フロック異常や糸状菌増殖によって、泡状スカムが発生することがあります。


スカム関連記事はこちら

沈殿槽にスカムが発生!|原因と対策をプロが解説



スカムの現場対策


■定期除去を行う


最も基本的な対策です。


・手動除去

・回収装置使用

・清掃強化


を行います。


■油分流入を減らす


スカム原因の多くは油脂です。


・グリストラップ管理

・前処理改善

・浮上槽調整


が効果的です。


関連記事もあわせてご覧ください

排水処理設備のスカム、異常?正常? 判断に迷ったときの確認ポイント



■ スカム・汚泥・フロックはつながっている


現場では、この3つは別々ではなく相互に関係しています。


例えば、


フロック異常

沈殿不良

汚泥悪化

スカム増加


という流れも珍しくありません。

つまり、


「スカムだけ見る」

「汚泥だけ管理する」


ではなく、全体を見ることが重要です。



■ まとめ


フロック


・微生物の良い塊

・排水処理に必要

・曝気槽で形成される


汚泥


・微生物全体の集合体

・増えすぎると問題

・引抜管理が重要


スカム


・水面に浮く不要物

・油脂や泡が原因

・臭気・詰まりにつながる


排水処理設備では、スカム・汚泥・フロックの状態を見ることで、設備の異常や処理状態の変化に早く気づけるようになります。


「最近泡が増えた」

「沈殿槽の様子がおかしい」

「汚泥の引抜量が合っているかわからない」


といった状態は、設備からのサインかもしれません。



■排水処理でお困りならご相談ください


エスプラントサービスでは、水処理専門のエンジニアが現場の状況を確認し、


・スカム発生の原因調査

・汚泥量の適正化提案

・曝気槽・浮上槽の改善提案

・設備更新・改造の提案

・運転管理の見直し


など、現場に合わせた実行可能な対策を提案しています。


全国対応・現地確認から改善提案まで対応可能


エスプラントサービスは、排水処理設備の


・設備点検

・定期保守

・改善提案

・更新工事

・トラブル対応


まで一貫して対応しています。


「まずは話だけ聞いてみたい」

「写真や図面を見てアドバイスがほしい」


といったご相談でも問題ありません。

スカム・汚泥・曝気槽・浮上槽など、排水処理設備でお困りの方は、下記よりお気軽にご相談ください。


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