皆さまこんにちは。
大阪府堺市に拠点を置き、関西を中心に排水処理設備の保守・修繕をはじめ、電気・配管・計装工事なども自社にて一貫対応しているエスプラントサービスです。
「加圧浮上装置がうまく機能しないとき、どこを確認すればいい?」
食品工場などの排水処理設備では、油分やSS(浮遊物質)などを除去するために「加圧浮上装置」が使われることがあります。
加圧浮上装置は、排水中の汚濁物質を気泡に付着させて浮上させ、分離・除去する設備です。
しかし、長期間使用していると、
・汚泥がうまく浮上しない
・水質が悪化した
・加圧ポンプの圧力が上がらない
・ポンプが異常停止する
・電磁弁が正常に動作しない
・浮上した汚泥をうまく回収できない
といったトラブルが発生することがあります。
今回は、エスプラントサービスが実際に対応した加圧浮上設備の修繕事例も踏まえ、加圧浮上装置で起こりやすいトラブルと、確認しておきたいメンテナンスポイントを解説します。
■加圧浮上装置の基本的な仕組み
加圧浮上装置では、排水に含まれる油分やSSなどを気泡に付着させて水面に浮上させ、分離します。
基本的な流れは、
排水を加圧する
↓
加圧した水に空気を溶け込ませる
↓
減圧して微細な気泡を発生させる
↓
汚濁物質に気泡が付着する
↓
水面に浮上した汚泥を分離・回収する
というものです。
そのため、加圧浮上装置を正常に動かすには、加圧ポンプだけでなく、配管・バルブ・電磁弁・薬品注入設備など、複数の設備が正常に機能している必要があります。
■加圧浮上装置でよくある5つのトラブル
1.汚泥がうまく浮上しない
加圧浮上装置でよくあるトラブルの一つが、
「以前より汚泥が浮かなくなった」
というものです。
汚泥が十分に浮上しない場合、次のような原因が考えられます。
・微細な気泡が十分に発生していない
・加圧水の圧力が適正でない
・加圧ポンプの能力が低下している
・薬品の注入量が適切でない
・排水の水質が以前と変化している
・散気・加圧系統に詰まりがある
特に「加圧ポンプは動いているから問題ない」と考えてしまうのは注意が必要です。
ポンプが動作していても、摩耗などによって必要な圧力・流量が確保できなくなっている可能性があります。
2.加圧ポンプの圧力・吐出量が低下する
加圧浮上装置では、加圧ポンプが重要な役割を担っています。
ポンプの劣化が進むと、
・圧力が上がらない
・吐出量が少ない
・異音や振動が発生する
・電流値が変化する
・過負荷で停止する
といった症状が出ることがあります。
この場合、ポンプ本体だけでなく、
・吸込側の詰まり
・配管の詰まり
・バルブの状態
・ストレーナーの状態
・モーターの状態
なども確認する必要があります。
3.電磁弁・バルブが正常に動作しない
加圧浮上装置には、運転条件に応じて水や空気の流れを制御するバルブ類が使用されています。
電磁弁やバルブに不具合が起きると、
・水が流れない
・水が止まらない
・圧力が安定しない
・自動運転が正常に行えない
といったトラブルにつながります。
電磁弁の場合、弁そのものだけでなく、コイルや電気信号などに原因がある場合もあります。
そのため、単純に部品を交換するだけではなく、電気・機械の両面から原因を確認することが重要です。
4.配管の詰まり・漏水
加圧浮上装置では、配管やホース類の状態も重要です。
長期間使用していると、汚れやスケールなどが蓄積して流路が狭くなったり、配管・継手部分が劣化したりすることがあります。
特に注意したいのが、
・配管からの水漏れ
・継手部分からの漏水
・配管内部の詰まり
・フレキシブルホースの劣化
・バルブ周辺からの漏れ
です。
小さな漏水でも、そのまま放置すると周辺機器の腐食や故障につながる可能性があります。
5.浮上した汚泥をうまく回収できない
加圧浮上装置では、汚泥を浮上させるだけでなく、浮上した汚泥を適切に回収する必要があります。
浮上した汚泥がうまく回収できない場合、
・汚泥掻き寄せ機構の不具合
・スクレーパーなどの劣化
・汚泥排出経路の詰まり
・汚泥の性状変化
などが考えられます。
「浮上しているのに水質が改善しない」という場合は、浮上工程だけでなく、汚泥の回収工程まで確認することが重要です。
■加圧浮上装置のメンテナンスで確認したいポイント
加圧浮上装置を安定して運転するためには、日常的な確認と定期的な点検が重要です。
加圧ポンプ
* 異音・振動がないか
* 圧力が低下していないか
* 吐出量に変化がないか
* 電流値に異常がないか
* シール部分から漏水していないか
配管・バルブ
* 漏水がないか
* 腐食していないか
* 詰まりがないか
* バルブが正常に開閉するか
* 電磁弁が正常に動作するか
加圧・気泡発生系統
* 圧力が適正か
* 気泡の発生状態に変化がないか
* ストレーナーなどに詰まりがないか
* 配管内部に異常がないか
汚泥処理・回収
* 汚泥が正常に浮上しているか
* 浮上した汚泥が適切に回収されているか
* 汚泥排出経路が詰まっていないか
* 汚泥の性状に変化がないか
■「ポンプは動いているのに処理できない」場合は要注意
加圧浮上装置のトラブルで判断が難しいのが、
「機械は動いているのに、処理状態が悪い」
というケースです。
例えば、
ポンプは動いている
↓
しかし圧力が十分に出ていない
↓
微細な気泡が十分に発生しない
↓
汚泥が浮上しない
↓
処理水の状態が悪化する
ということがあります。
また、ポンプや加圧系統に問題がなくても、薬品注入量や原水の水質変化が原因になっている場合もあります。
そのため、加圧浮上装置の不具合では、一つの機器だけを見るのではなく、前後の工程も含めて原因を切り分けることが重要です。
■加圧浮上装置は「故障してから」ではなく定期的な確認を
加圧浮上装置は、排水処理設備の中でも複数の機器が連携して動作する設備です。
そのため、一つの部品の劣化が別の設備に影響し、最終的に水質悪化や緊急停止につながることがあります。
特に、
・ポンプから異音がする
・圧力が以前より低い
・気泡の状態が変わった
・汚泥の浮上量が減った
・バルブや電磁弁の動作がおかしい
・配管から漏水している
といった変化がある場合は、早めの点検がおすすめです。
小さな異常の段階で原因を確認できれば、部品交換や修繕だけで対応できる場合があります。
■加圧浮上装置の修繕・メンテナンスをご検討の方へ
エスプラントサービスでは、工場の排水処理設備について、定期保守から設備の修繕・更新まで対応しています。
加圧浮上装置についても、
・加圧ポンプの交換・修繕
・電磁弁・バルブの交換
・配管・ホースの修繕
・汚泥処理設備の修繕
・薬品注入設備の点検・修繕
・加圧浮上装置全体の状態確認
など、関連設備を含めて対応します。
「加圧浮上装置の調子が悪いが、原因が分からない」
「ポンプを交換した方がいいのか判断できない」
「設備が古くなってきたので更新を検討したい」
といった場合も、お気軽にご相談ください。
☎ お電話でのご相談も受け付けております 072-260-1901
(受付時間 平日10:00~16:00)
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